第63章 ※月松 300拍手御礼話
四男の場合
昼過ぎ、主の家に行くと生理でしんどそうにしていた。
心配になり、一緒にベッドで横になっていたら、いつの間にか眠ってしまったようだ。
目を覚まし、モゾモゾと身体を起こす。
部屋の薄暗さから、時刻は夕方くらいだろう。
寝たのはたぶん、一時間くらい。
横を見ると、スヤスヤ気持ちよさそうに眠る主。
(よかった…痛がってたけど、寝れたのか)
少しホッとしながら寝顔を見つめる。
知らなかった。
生理って、あんなに辛いもんなんだ…。
思えば最近ヤリまくってたし、身体に負担がかかってたのかもしれない。
しばらくヤるの我慢した方がいいのかも。
でも。
(我慢なんて…出来るのか、おれ?)
主とヤレなくなるとか考えられない考えたくもない。
気持ちいいってのは勿論あるけど、おれの前でだけエロく乱れる主に没頭していると、自分がゴミクズだってことを忘れられるんだ。
誰も知らない主を独り占め出来るし…。
感じてる姿を見ると、おれも…もしかしたら、必要とされてるのかなって…。
ゴミなんかじゃないのかなって…。
寂しい気持ちが無くなって、なんかこう…素直になれるようななれないような…。
(ケッ、また調子乗ってんな、おれ)
だけど、薬を飲んでも痛がってベッドで唸ってるさっきの姿を思い出したら、
(しばらくオナニーで我慢しよ…)
自然とそう思った。
べつに…主の為じゃないし。
おれがヤれなくなるのが困るだけだし…。
(主、お前に何かあったら…ぼくは…)
……生理の一つや二つで心配しすぎか。
おれは、起こさないようにベッドからそっと出た。
グッスリ眠っている横顔に秘密で見惚れる。
(バレなきゃ…いいよね)
そっとキスをして、リビングへと向かった。