第63章 ※月松 300拍手御礼話
長男の場合
「ちょっと!いつまで飲んでんの!」
「えぇぇー?この試合が終わるまで〜」
おそ松くんがウチに遊びにきてサッカー観戦中。
缶ビールを何本も空けてべろんべろんになっている。
顔が真っ赤でおっさん臭いことこの上ない。
「飲むのはいいけど、トイレ以外で吐いたら追い出すから」
「吐きましぇーーん勝つまでは〜」
勝ったら吐くというのだろうか。
ならば是非とも負けてほしい。
…うーん、生理中はどうしても些細なことでイライラしてしまう。
いつもなら、呆れつつ笑っていられるんだけどな。
ノンカフェインの紅茶を淹れたマグカップを持ってリビングに戻り、おそ松くんの隣に座った。
おそ松くんが握りしめている、空のグラスにビールを注ぐ。
「ん〜さすが俺の奥さんっ。っつか一緒に飲もうぜ〜?」
「今日は調子悪いからやめとく」
そう言って紅茶を一口。
「あ"ーーっ!!オウンゴール!?バカじゃねーの!バカじゃねーのォッ!?」
「声大きいよ」
「ここでPKーー!?ふっざけんなよ審判さあぁぁあんっ!!」
「もー!静かに観戦してっ!」
ヒョイとビールを取り上げる。
「ヒック…なーにそんなにイラついてんのー?もしかして生理〜?」
「うるさいっ!」
「あー図星?ったく、世話がやけるねぇ」
「ちょ、ちょっと何すんの!?」
暴れても軽々と腕を掴まれ、無理やり膝の上に座らされた。