第63章 ※月松 300拍手御礼話
(そのギャップサイッコーーだよーーっ!!好感しか持てないっ!!フツーに好きーーーっ!!)
「イイねっ観ようよ!CG慣れした現代人が、七十年代の特撮映画を観て視覚を刺激されるのか知りたいし!」
「なんか、棘のある言い方じゃない?」
「そんなことないっ!スぺルバーグ監督の作品だよね!一度観てみたかったんだ!!」
「そうなの?あっ、本当だっ!チョロ松くん物知りー!」
DVDをテレビにセットすると、腕を絡ませてきた。
よかった…。
思いもよらない所でカッコつけられた。
細くて綺麗な指先に見惚れていたら、たまたまケースに名前が見えたんだ。
腕に感じる柔らかな感触に、僕のナニかも未知との遭遇しようと疼き始めた。
自分でも呆れるけど、二人きりになるとすぐ下半身が反応してしまう。
輝かしい青春時代に吐き出す事なく溜め込んだナニかが、主という小宇宙(コスモ)を求めてやまないらしい。
(我慢しろ僕!彼女は今、僕とケーキをつっつき合いながら映画をご所望だ!!)
勃起を悟られぬよう前かがみになり、テーブルのケーキをフォークで切って食べた。
・・・
映画の終盤…
「ん……ダメぇっ」
「ゴメン…我慢できない」
性欲が臨界点に達した僕は、彼女をソファーに沈めてしまった。
キスをしながら覆い被さると、
「痛っ!」
「えっ?」
何かに堪えるように顔を歪ませる主ちゃん。
「大丈夫!?どうしたの?」
「お腹痛い…」
「それって、もしかして…」
「……二日目」
「あぁ……そっかぁ」
また一人で暴走してしまった。
僕はすぐ起き上がり、主ちゃんを抱き寄せる。
「痛がらせてゴメン。男には分からない辛さだからさ…シンドイ時はすぐに教えてね?えっと、ホットミルクとか飲む?」
「ありがとう…でも、しばらくこうしてくっついてても良いかな?」
「…いいに決まってる」
いつも無理させちゃってるから、こういう時くらい労ってあげないと。
「チョロ松くん、あったかい…」
「僕もだよ」
視線をテレビへと向けると、寄り添う僕らの前に巨大なUFOが降り立った。
三男の場合 fin