第62章 ※おそ松と何気ない日常を過ごしたい時に読む話
なんとか救出はしたものの…
「コールド!!オゥコールドッ!!へっぷしゅっ!!」
真冬の川に落ちて震えが止まらないカラ松くん。
気休めにしかならないけれど、ハンカチで身体を拭いてあげた。
「いやぁ、ほんのちょっと悪ふざけしただけなんだけど、ワリィワリィ!」
「カラ松くん、本当にごめんね」
「主、謝らないでくれ。全てはオレのミステイクっぷしゅっ!!」
鼻水が出ているのでティッシュを渡す。
「はぁ…このクソ寒い日に一体何してんの?」
いつの間にいたのか、今度は呆れ顔のチョロ松くんがやって来た。
「こんにちはチョロ松くん」
「や、やぁ主ちゃんっ!」
なんだか、今日は面白いほどみんなに会う。
チョロ松くんは紙の手提げ袋を持って買い物帰りな様子。
「チョロ松いい所に!悪いけど、コイツ家まで連れてって」
「えぇ?一緒に歩くだけで、こっちまでイタ寒くなりそうなんだけど」
「肌寒くみたいに言うなブラザックションッ!!」
「おっ、その紙袋、もしかしてレイカのグッズ買ったのー?見せて見せてー!」
「だからレイカじゃねーっての!テキトーゆーなっ!」
おそ松くんはひょいと紙袋を奪い、ガソゴソ漁りだした。
「ちょっ、勝手に触んなっ!返せよ!」
「あったあった!絶対こーゆーのあると思ったんだよー!はいカラ松、あっためてあげる」
「コラァーーーッ!!何にゃーちゃんのバスタオル使ってんのぉーーーーっ!!??早朝から並んでようやく買えたのにっ!!ってもう泥だらけーー!?」
くるりとバスタオルでくるまれるカラ松くん。
橋下にゃーちゃんの全身がプリントされた可愛らしいバスタオルだ。
どうやら相当大切な代物らしい。
チョロ松くんはご立腹だけど、タオルのおかげでカラ松くんの青白い唇が微かに赤みを帯びた気がした。