第62章 ※おそ松と何気ない日常を過ごしたい時に読む話
主人公視点
十四松くんに一松くんを任せ、わたし達はその場を後にした。
「一松くん…なんで燃えたんだろう?」
「わっかんねー、そんな気分になったんじゃね?」
全然答えになっていないけど、深く追求すると底なし沼に嵌りそうだ。
(ホント、松野家のみんなといると「普通」とか「平和」とは無縁になるよね…)
なんて考えながら歩いていると、目の前の橋に、見覚えのあるサングラスに革ジャン姿の男性がいた。
「おそ松くん、あの人って…」
「カラ松だ。相変わらずイッタイね〜」
カラ松くんは、橋の上で話し込んでいる女の人二人を何度もチラ見して佇んでいる。
「何してるんだろう?」
「プッ、また逆ナン待ちして…懲りねーヤツ!あ、そーだ!」
おそ松くんは立ち止まるとわたしに耳打ちしてきた。
「——で、振り向いたとこを…なっ?そんな感じで」
「そんなの怒らせちゃうよ!」
「お前だったら平気だって!ほらほら、面白いからやってきてよ!」
「で、でも!」
「へへっ、いいからいいから!」
ポンと背中を押され、しぶしぶカラ松くんの背中に近づいて行く…。
哀愁漂う(?)彼の背中には、わたしを睨むドクロマークがあった。