第62章 ※おそ松と何気ない日常を過ごしたい時に読む話
「お前らそれ楽しいの?」
「たのしーよー!!」
「……」
「一松くん?」
「……」
主ちゃんが不思議そうに、黙り込む一松の顔を覗き込んでいる。
これは…ヤバイな。
いつものウンコする流れになりそうだ。
俺は上目遣いで覗き込んでいる主ちゃんの頭に、ポンと手を置いた。
「主ちゃん、一松くん照れ屋さんだから、可愛く見つめるのその辺にしておいてー」
「えっ…!?そ、そんな…」
(って、主ちゃんまで照れてるし)
照れた拍子に、主ちゃんが俺の手をキュッと握った。
その時、一松が俺たちの繋がれた手に気づき、チラ見したかと思うと、
「………手」
どんよりした不吉なオーラを漂わせ始める。
「………ユル…サン…ゾ……」
「えっ?一松くん今何て…?」
「ドゥーイットメイクラアァァァアーーブッ!!!!」
ボゥッ!!
「キャーーッ!?」
突然、人体自然発火現象が発生し、一松が全身火だるまになった。
「一松にーーさーーーんっ!!」
「何やってんだよいちまあぁぁぁーつっ!!」
すかさず足を掴み、ジャイアントスイングで川めがけて一松をぶん投げた。
豪快な水しぶきと共に火はすぐ消えた。
白目を剥いた一松がぷかぷか浮いている。
十四松は後を追うように川へ飛び込むと、犬かきしながら一松を背中に乗せて連れ戻してきた。
っつか、寒いのにピンピンしてる。
さすがは十四松。
寒くても兄のために身体を張るとか泣かせるねぇ。
「一松くん大丈夫!?…って、わ、わぁっ!?」
「あーあ、せっかくウンコ阻止したのに…」
「フルチンだね!!」
服が燃えて全裸になっていた。
結局主ちゃんに下半身をお披露目する哀れな一松…。
「でも鎮火出来てよかったな!チンコだけに!ガハハハッ!!」
「大変っ!?十四松くん、運ぶの手伝うよ!」
「だいじょーぶ!ぼく一人でへーきへーき!!」
「じゃあ…困ったらすぐ連絡してね?…ありがとう!」
えぇーー…オレの渾身のギャグスルーされたよ!?