第61章 カラ松と媚薬で酔いしれたい時に読む話
夜、二人の愛の巣に訪れたオレは、先にシャワーを借り、バスローブ姿で主を待っている。
シャワーの音を確認しキッチンに立つと、麦茶をコップに注ぎ、マジLOVE6000EXの蓋を開けた。
(すまない…一滴だけ……一滴だけだ)
笑ってくれ…。
蔑んでくれ…。
オレはデカパン博士の甘い誘惑に負けた。
だが信じてくれ…。
これっきりだ!
媚薬を使うのなんて、一度きりだからな!
だって、愛さえあれば、二人は何もいらない…そうだろ?
罪の意識に苛まれながらも、震える手で小瓶から媚薬を垂らそうとすると、
「フーーッ!!」
「あぁぁあーークシデンツッ!!??」
ドボドボと大量の媚薬が麦茶に注がれる。
「ガッデーームッ!!!!」
子猫ちゃあぁぁあん!!
オーマイリル子猫ちゃあぁぁあん!!
なぜ急に背中を引っ掻いた!?
一滴どころか半分くらい入れてしまったぞ!?
飼い主の身の危険でも感じたのか!?
……だとしたら、正当な理由があるな。
「分かった!!気がすむまでやってくれ!!」
「…何してんの?」
「なっ!?」
子猫ちゃんに向かい、バスローブを脱いで背中を出していたら、いつの間にかハニーが風呂から上がっていた。