第61章 カラ松と媚薬で酔いしれたい時に読む話
カラ松視点
「マジLOVE6000EX?これは一体…?」
オレは一人、デカパンラボの椅子に座っている。
博士に手渡されたのは、透明なピンク色の液体が入った小瓶だ。
「ホエー、催淫剤、俗に言う『媚薬』ダス。研究費稼ぎにアダルトグッズ開発を始めたダスよ」
「そうなのか…。それとオレに何の関係があるんだ?」
「実は、恋人にモニターになって欲しいんダス。使っている成分は100%天然成分ダスから、安全面は保証するダス!」
「フッ、何かと思えば……」
オレはグラサンを外し立ち上がると、
「アンサーは……ノーだっ!!」
ビシィッとデカパン博士に人差し指を突きつけた。
キマった。
今目の前にカラ松ガールがいたら、確実にハートを仕留めていたな。
「媚薬ぅーー?フーンッ!そんなもの無くても、オレのほとばしる熱いラブで、主の身体はいつでも絶賛稼働中だぜ?」
「ホエ、言ってることがよく分からないダス〜。一回だけでも駄目ダスか?」
「あぁ、オレは肌の触れ合いに必要なのは、己の愛のみという強いポリシーがあるからな」
「そうダスか、残念ダス。他の知り合いは童貞と素人童貞しかいないから困ったダスねー」
薬を突き返すと、博士はしょんぼりしながらパンツの中にしまった。
「すまないな…」
オレは立ち上がり別れを告げ、デカパン博士を背に歩き始める。
「ホエホエ…一口飲ませれば妖艶なフェロモンを出し、肌に触れただけで身悶え、更に美容効果まである、アダルトグッズ研究史上最大の自信作だったんダスが……仕方ないダスね」
「……」
デカパン博士の発言に、足が勝手に歩みを止めた。
妖艶…?
フェロモン…?
肌に触れただけで…?
主が…?
あの、キュートで恥ずかしがり屋なハニーがっ!?
・・・