第56章 お前がいないとだめなんだ カラ松
カラ松視点
何度も後悔していた。
お前を寂しがらせたことを。
つまらないプライドなんかでお前を傷つけてしまったことを。
なぁ、こんなバカなオレでも許してくれるのか?
必要としてくれるのか?
愛してくれるのか?
……いつになく不安になってしまっているな。
こんなのはちっともオレらしくない。
思いを確かめるように、そっと唇を重ねる。
すると、主は照れくさそうに唇を薄く開き、オレを迎え入れてくれた。
「ん……」
主の中で、二人の舌が戯れるように絡み合う。
追えば逃げ、捉えたらワザと離す。
すると、切なそうにオレの首に腕を回す主。
甘美な遊びに夢中になりながら、二人の呼吸が荒くなっていく。
その息遣いすら、今はただ愛しい。
柔らかな胸の膨らみを服の上から撫でると、主は抱きつく腕をさらにキツく絡めた。
「もう、勝手にいなくならないで…」
「わかってる」
震えているのは不安だからなのか?
こんなに大切な女を傷つけてしまうなんて、やはりオレはどうしようもないギルトガイだ。
思いを伝えたくてキスが激しくなってゆく。
求めるように舌を吸い、離すまいと甘噛みすれば、お前の唇から吐息がこぼれ落ちる。
服の上から触れているだけでは物足りなくなり、手を服の下に滑り込ませた。