第56章 お前がいないとだめなんだ カラ松
僕もずっと気になって仕方がなかったけど、気味が悪くてあえて触れないでいたんだ。
トッティごめんそしてありがとう。
この前、いらない存在って言ったのは撤回するから。
「なんでぃカラ松!そんなナリになって一体どうしちまったんだ?オイラに全部話してみろバーロー!」
「チビ太…」
はじめは無言だったカラ松兄さんも、アルコールが入ると少しずつボソボソと話し始めた。
「フッ、狂った街を這いつくばり、逃れ逃れ辿り着いた一件のバー…」
「いやここチビ太のおでん屋台だから。つーかイタイのいつの間に戻った?」
「チョロ松〜マトモに相手したら負けだって!その作画でイタさマックスとか、もうにーちゃんの手に負えねぇ!ははははっ!あーウケるー!!」
落ち込む次男を他所に、大いに酔い大いに笑うバカ長男がここにいる。
僕は聞き役に徹してやろうと、殆んど飲んでないのにも関わらず…である。
(大体酔うとイタイのが戻るって、どんな仕組みだよ!?)
…やめよう、深く考えればこちらが精神崩壊するだけだ。