第56章 お前がいないとだめなんだ カラ松
「コワイコワイコワコワーイ♪」
一松が楽しそうにヘンテコなフラダンスを踊り始めた。
「一松、兄の不調を喜びそして楽しむな」
「つーかアレだよな、ついて来るなって言われたら、流れ的について行くよね?トド松くん?」
「どうしてそんな空気読む事言えちゃうの?マジ長男頼りになるー」
醜い笑みを浮かべる二人。
「待ってよ二人とも。今回はふざけたらマジでヤバそうだから、そっとしておいた方がいいんじゃないの?」
「出た!出たよ〜!チョロ松兄さんまた優等生ぶってんの?童貞のくせに」
「いや童貞関係ないだろっ!?そしてお前も童貞だし!!」
「はいはーい、チョロ松は留守番兼自宅警備員っつーことで、俺ら四人で追跡しようぜ!」
「えぇっ!?」
四人が一人ずつ部屋から出て行く。
そしてなぜか十四松はバットを装備している。
何をしに行くのか絶対分かってない。
「おい!ちょっと待ってよみんな!」
「んだよしつけーな!俺らは心配だから後をつける、お前は心配だから部屋で一人シコる。方向性の違いで心配してる事に変わりはないわけ。わかった?」
「シコんねーしっ!!この状況でそんな気分になれるかーっ!!」
「じゃーねっ、シコ松兄さんっ」
「待てってば!」
——結局、僕もカラ松追跡隊に加わったのだった…。