第53章 番外編 秘密の放課後 F6一松
(くそうっ、どうする!?下手に絡むと厄介な事になりかねない!)
おれが頭の中で必死に策を練っていると、
「一松くん…」
「なっ!?」
校舎の入り口で、怯えながらしゃがみ込む主がいた。
「なぜ待っていたんだ、先に行けと言ったはずだ!!」
「ご、ごめんなさ…い。でも、この人を見たらびっくりして脚が震えちゃって…」
「いや、言いすぎた、すまない…お前が心配で、つい——こっちに来い!」
おれは恐怖で震える主の肩を抱き寄せた。
途端にオットセイがけたたましい叫び声をあげる。
すると倒れていたファン達が、ゾンビのように起き上がりおれ達に近づいてきた。
みんな、目に生気が無い。
(操られている!?)
これが熱烈なファンの結束力なのか!?
「キャーッ!!」
「主!」
主がゾンビ化したファン達に腕を掴まれる。
「みんな落ち着くんだっ!!ハァーイッ!!」
止むを得ず、高速で服を脱ぎ全裸を見せつけた。