第52章 番外編 神松育成ストーリー(読切逆ハー裏)
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いつの間にか二度寝していたようだ。
目を開けると、隣にいたカラ松はいなくなっており、明るい部屋には、バランスボールに乗っかって遊んでいる十四松がいた。
「あーっ、主ちゃんこんにちはー!!」
「こんにちは十四松。あれ?こんにちはって事は今って…」
「十一時だよーー!」
「そ、そっか。寝すぎちゃった」
わたしがソファーに座ると、十四松はラップに包まれたおにぎり二個とペットボトルのお茶をくれた。
「えと、いいの?」
「うん!トッティが主ちゃんにって!」
「すごく嬉しい…ありがとう!」
「じゃあぼくからはこれー!」
十四松は、切っていないたくあんを丸ごとくれた。
「お、おにぎりに合うもんね?でも、たくあん切ってないし…わたしは遠慮しておくから、お母さんに返して来なよ」
「ボゥエッ!!」
「プッ、何その顔っ!!」
十四松はどうやってるのか本当に謎だけど、目と舌を飛び出させてヘンテコな顔をしている。
六つ子のみんなと過ごして九日目、ようやくみんなの個性に慣れてきた。
「アッハハー、主ちゃん笑ったー!」
「だって可笑しかったんだもんっ」
「マッスルマッスルゥーハッスルハッスルゥー!からのボゥエッ!!」
「キャハハハッ!」
あれ?わたしこんなに笑ったのいつぶりだろう。
そういえば、明け方カラ松と話している時も笑えたっけ。
「出会った頃の主ちゃんあんまりかわいくなかったけど、今はクソかわいーね!!」
「ふふっ、ありがとう」
相変わらずどストレートな直球を投げてくるけれど、不思議と傷つかなかった。
わたしだって、あの頃の自分が大嫌いだったから。
「そういえば、他のみんなは?」
「おそ松にーさんとカラ松にーさんはパチンコ!チョロ松にーさんはライブ!一松にーさんは猫ー!トッティは囲碁ー!」
「そ、そうなんだ」
…みんな充実した時間をお過ごしで。