第51章 本気で虐めちゃうけど…いいよね? トド松
別に信じてないわけじゃ無かったんだ。
主ちゃんに限ってそんな事はしないって分かってた。
五人で組んず解れつな乱交プレイなんて、絶対ありえないって。
でもさ。
初めての彼女だったボクは、言うなれば恋愛初心者だ。
ハタチを越えていても、精神面はまだ未熟だったのかもしれない。
ボクは、苛立ちと嫉妬から…主ちゃんの身体を乱暴に裸にして…
「やだ…お願い……許して…」
手を縛り、アイマスクで目隠しをした。
いつかソフトSMしようと思って買っていたけれど、まさか今日使う事になるとはね。
「彼氏であるボクに内緒で、男と同じ部屋に寝るとかさ、ありえないよね?」
「ごめんなさい…っ!き、気をつけるからっ!だからお願い…目隠し取って!」
「それが人に謝る態度なの?」
冷たい声でそう言い放つと、抵抗しようとしていた主ちゃんの身体がピタッと止まる。
「いいね、いいこいいこ」
ボクは嘲笑うかのように、ワザと髪を優しく撫でた。
「ど、どうすれば…許してくれる?」
震える吐息がたまらなくそそる。
ボクの中のSっ気を引き出すのは、他でもない主ちゃん自身。
ボクには分かる。
前から思ってたけどさぁ、主ちゃんってMだよね?
本当は…虐められて可愛がられたいって思ってるんでしょ?
じゃないと、自分から『どうすれば許してくれる?』なんて聞いてこないし。
(なら、たっぷり愉しませてもらわないとねっ)
ボクは誰も見ていないのに、人差し指を頬に当てて可愛く考えるポーズをした。
「そうだなー、ボクを満足させたら許してあげる」
黙って頷く主ちゃん。
「じゃあ、本気で虐めちゃうけど…いいよね?」
耳元で囁くと、彼女は肌を粟立たせた。