第51章 本気で虐めちゃうけど…いいよね? トド松
二人でソファーに腰掛けて、お土産のチーズケーキを食べる。
「はい主ちゃん、あーんして」
「あーん」
パラダイスだ…。
むさ苦しいクソ共から解放され、こんなに心穏やかにイチャつけるなんて。
「おいしー!はい、トッティもあーん」
「えへへっ、あーん」
今のボクならば、シブヤを堂々と歩ける。
主ちゃんのおかげで、内側からキラッキラした何かが滲み出ている気がするんだ!
恋のチカラってスゴいねっ♪
「ごちそうさま!とっても美味しかったよ!」
(よし!旅行の話題に持っていき、さりげなく誘う!)
「旅行どうだった?えーと、どこに行ったんだっけ?」
「重井沢だよ!すっごくオシャレなお店いっぱいだった!ブサ男くんが車出してくれて五人で行ってきたんだ」
「え?」
男いたの?
ボク、聞いてないよ?
だれブサ男って?
「でね、ペンションに泊まったんだけど、オーガニック野菜にこだわったごはんでね」
「……」
「サラダバーもデザートも美味しかったんだぁ!きっと行ったらトッティも気にいると思う!」
「……」
「えと、トッティ?」
かわいい瞳がボクを覗き込んできた。