第49章 みんなよくやるよね… 一松
「アッハハハハ!!つ、つまんなーいっ!!」
「……」
おい。
楽しんでたのになんで踏みにじった!?
つまるだろ!?
つまって内側から何かがはち切れんばかりだろーが!!
「……」
「あ、ご、ごめんねっ?」
謝るなら始めから言うな。
「……べつに」
残酷な一言のせいで、三途の川ごっこは中断を余儀なくされる。
おれは一人、牌をコツンとぶつけて遊び始めた。
すると、主は手さげの紙袋からガサゴソと何かを取り出した。
「ごめんってば。はい、これ温泉旅行のおみやげ」
それはご当地ボッキーだった。
よく、地域限定のいろんな味で売ってるぶっといボッキー。
おれは決してイヤラシいことは何一つ言っていない。
お菓子の話だ。
「ねぇねぇ、定番のアレしない?」
「は?」
「ほら…端っこからガジガジ噛んでチューするアレ!」
…ど定番すぎ。
おれの三途の川ごっこの方が十倍面白い。
でも…エロいな。
定番だからこそ、安定した基盤のエロスがあるな。
「ケッ、そんなつまんないのやる訳ないし…」
「そう言いながら何でパッケージ開けてるの?」
「っ!?」
うるさい。
主がさっさと開けないからだろ。