• テキストサイズ

おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第48章 ※ハロウィン戦争 トド松


「うふふっ、さっき駅前で、とてもヘンテコな格好の五人がいたんだけど、あなたにそっくりだったわ。ご兄弟かしら?」

「いえ、他人の空似ですよ」


トッティは、笑顔だけど目が笑っていない。


「それでね、ここのケーキを食べないとイタズラしちゃうぞ〜って娘を驚かせてきたんです」

「えっ?」

「でも全員面白かったから、娘は怖がるどころか大笑いで…!本当にあなたに似ていたのに、知り合いじゃないの?」

「あ、えーと…その…っ」


トッティにそっくりな五人なんて、あの人達しかいない。

トッティは躊躇っていたけれど、


「…はい!きっとそれは彼の兄弟です!」


わたしがそう言うと、トッティは頬を染めながら、嬉しそうにニッコリと可愛く笑った。



その後も、奇妙な五人組により、うちのケーキ屋へと導かれたお客さんがわんさかやって来た。


「トッティ、後でお兄さん達にケーキご馳走しないとねっ」

「…うんっ」


わたしがそっと耳打ちすると、トッティは瞳を潤ませながらコクリと頷いた。

こうして、ケーキ屋パティスリーアンジュは、ハロウィンの売り上げ記録を更新するほど大繁盛したのだった。



/ 1118ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp