第48章 ※ハロウィン戦争 トド松
ゆっくりと深呼吸してから口を開く。
「ボクさ、前に行ったよね?ボクの足を引っ張るような事は二度としないでって」
「何深刻な顔してんの〜?俺たちはただ洒落乙な空間でケーキ食いにきただけ」
「静かに!」
おそ松兄さんの言葉を遮り話を続ける。
「約束したでしょ!!ぼくがヤれた暁には兄さん達を引き上げるって!一軍への道を切り開いてくるって!ようやく軌道に乗って来たところなんだよ!?少しずつ、彼女のお店のお手伝いも始めたしさ!!なのにオマエラと来たらいつもそうだ!!ボクが前に進もうとするとここぞとばかりに邪魔をする!!」
「邪魔って人聞きが悪くない?僕たち何も、お前の邪魔しようとしに来たわけじゃないし。むしろ、応援したかったってゆーか…」
「じゃあ何チョロ松兄さん?応援しに来たからって、地下ドル追っかけの衣装を仮装と称して着て来たの?
あのさ…ボクだってこんな事言うのは辛いけど、この際ハッキリと言おう!
…オマエラさ、そのセンスの欠片も無いコスプレ何なの!?(まぁ一松兄さんは可愛いけど)うちの店はオシャレカワイイ路線なの!!カップルだけでなく、家族連れが子供にかっわいい仮装させて楽しみに来てんの!!
頼むからっ!そーゆーSNSで格好の餌食になるようなネタ的なコスプレは、シブヤの路上とかでやって!?
そして、仮装して道を塞ぐ若者に紛れたのち、うっかりイケイケなヤツの足でも踏んづけて一悶着起こして警察の世話になって!?もういっそのこと法で裁かれて!!??
またスタバァの時みたいに店で騒がれたりでもしたら、今度という今度はおしまいなの!ワンランク上への道が完全に断たれちゃうの!この店にはやっと出来た念願の彼女と、そのお義父様がいるわけ!わかる!?ボクの最初にして最後のチャンスなわけ!お願いだから、金輪際このお店には来ないで!ケーキを食べたいなら、ちゃんと買ってきてあげるから!!わかった!?わかったよな!!」
心の声が溢れ出てしまった。
読みにくい事この上無い。
気がつくとボクは、息継ぎ無しで酸欠寸前になりながら話していた。