第46章 さて…本気を出すとしよう… カラ松
部屋へ戻ると、主をソファーに座らせすぐにキスを開始した。
少し戸惑ってはいたものの、オレの思いを受け入れ舌を絡ませてくれた。
オレは思う、主に出会えて本当によかった…と。
・・・
以前、枯れかけた花にウィスキーをやったのをキッカケに花の精と交際をし、結婚しかけてあれやこれやした時期があった。
あの頃、オレは若かった。まぁ、主に出会う数ヶ月前の話だが…。
しかし、あの経験のおかげでオレは男として成長出来たのさ。
行き過ぎた愛は時に人をダメにする。
あの時、オレは花の精に振り回されているように見えて、己が依存していたんだ。
誰でもいいから必要とされたかった。
ブラザー達の、オレに対する扱いも酷かったしな…。
実にチープな恋愛ごっこだった。
だが、今はどうだ?
心から惚れた女に、ありったけの愛を注ぐ事が出来る。
そして、主はオレの愛を受け止めながらも、一方的に受け取るだけでなくちゃんとオレにも愛を返してくれる。
これぞまさに愛のキャッチボール!!
そして、この空間でのキャッチボールと言えば…そう、セックス!セックス一択だ!
セックス…それは、まさに愛の縮図なんだ。
男と女が無防備な状態で欲をさらけ出し、互いの思いをぶつけ合う。
行き着くラストはそう!
極上のエクスタシー…だろ?
唇を離すと、繋がっていた透明な糸が伸びて切れた。
「主…いいな?」
「こんなにいっぱいキスしておいて、今更なぁに?」
なんだその返しは。
いちいち可愛いハニーだ。
「フッ、お前の言う通り、言葉なんていらなかったな」
オレは優しく、衣服に包まれた主の肌を露わにしていった。