第44章 続・一松事変 〜作者リク作品〜
粘着質な水音が部屋に響く。
「……んっ…」
頑張ってる。
頑張って声を我慢しながら、羞恥に耐え気持ちよくなってる。
おれを救うために。
しかも、クソ松を罵るオマケ付き。
エロすぎる。
へぇ、普段、あんな風に指動かしてオナってんだ。
オナニーの時ナニを想像すんのかな?
レイプとか?
おれら六つ子と複数とか?
おれ以外の男とヤッてんのかな。
…また想像だけで嫉妬心が膨らんできた。
「…特別に許可してやる」
「な、なに?」
「一松の名前を呼びながらイケ」
「もぅ…やだ…ひどい…っからま、つくん…」
まぁたポタポタと涙をこぼしている。
ゾクゾクしてきた。
「はやくしろぉ!」
声を強めて命ずると、主はオレを睨みつけながら指の動きを激しくした。
「一松…くんっ…ごめん……ぅ…あぁ……っ」
気絶している偽一松に謝りながら、主は気持ちよさそうに眉根を寄せ、自身の指が与える快楽に身悶えている。
あーエロい。
あーかわいい。
あー愛しい。
おれの下半身は痛いぐらいに勃起していた。
主の太腿が痙攣し始めると、
「っあ……あぁぁあ…っ…イク…イっちゃう…いちまつくんっごめんっ…好きぃ……大好きっ!あ、あぁ…!!」
クソ松の存在なんてまるで忘れたかのように、気持ちよさに没頭しながら主はイッた。
おれの名を呼びながら——。