第43章 ※十四松に音楽会を 〜作者リク作品〜
幕が上がると、ぼくは嬉しさとワクワクで胸がずっとドキドキしていた。
今日のコンサートは、主ちゃんが代表で企画して、高校時代の部活仲間30人を集めた吹奏楽のステージだった。
指揮者は、主ちゃんの音大生時代のお友達だって。
なんで分かるのかっていうとね、綺麗な黄色い和紙のパンフレットに、ぜんぶ書いてあったからだよ。
主ちゃんスゴイなぁ。
お客さんみーんな楽しそう!
モチロンぼくもすっげー楽しいよ!
主ちゃんのラッパ、河川敷に座りながら1人ぼっちで吹いていた時は、お客さんぼくだけだったのに、今は立派なラッパ吹きになって、あんなにキラキラしたステージでみんなをワクワクさせている。
(よかったね…主ちゃん…)
・・・
楽しい時間はあっという間で、最後の曲が終わっちゃった。
鳴り止まない拍手。
(えーと、こういう時は、アレだよねっ!)
「アンコール!!アンコール!!アンコーーーウルッ!!!!」
ぼくは、拍手に合わせてアンコールした!
すると、マイクを持った主ちゃんが下手から出てきて壇上に上がった。