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おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第43章 ※十四松に音楽会を 〜作者リク作品〜



ゼェッ…ゼェッ…


やった!


やったよ!


ギリギリだった!


ギリギリ間に合った!



ホールの入り口にいるお姉さんに、ボロボロになった招待券を渡す。



「こんにちはーー!!」


「い、いらっしゃいませ…」



お姉さんは、ぼくから目をそらして半券とパンフレットを渡してくれた。



(あれ?)



なんだか、みんながぼくを見る目が変な感じ。


みんながぼくを避けている。


その理由は、開演前トイレに行って鏡を見た時にわかった。


身体中泥だらけで、スーツはぐちゃぐちゃに汚れてしまっていた。



(探すのに夢中になっちゃってて、気がつかなかった…)



鏡の前で立ち尽くす。


帰った方がいいかな?


他のお客さんの迷惑だよね。


でも、ラッパ聴きたい。


ステージでがんばっている主ちゃんを見たい。


招待券も送ってきてくれたし。


なんて考えていたら、



——ビーーーッ——



開演五分前の予鈴が聞こえてきた。



(やっぱり、聴こう!聴かなくちゃ!)



ぼくは客席に向かった。


そして、客席のいっちばん後ろ、誰もいない端っこに座る。


会場はほぼ満員になっていた。



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