• テキストサイズ

おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第43章 ※十四松に音楽会を 〜作者リク作品〜





・・・



(もうすぐ開演時間…)



目覚まし時計を眺めながら、公園のベンチに座り込んでいたら、



「十四松…」



一松兄さんが来た。



「………これからは…その…戸締り気をつけるから——ごめん」



一松兄さんは、何にも悪いことしていないのにぼくに謝った。


そして、泥だらけになった姿で、泥だらけになった招待券をぼくに渡してくれた。

 

「……はい」


「!!」


「…これで、この間の猫の借りは返せたな」


(猫の借り?エスパーニャンコのことかな?あれはぼくが悪かったんだよ。一松兄さんを、無理やりデカパン博士の所へ連れて行ったから…)


「一松兄さん…ぼく、ぼくね…」



伝えようと思ったのに、なぜだか上手く話せない。


ワタワタしていたら、兄さんはぼくが抱えていた目覚まし時計を指差した。



「ねぇ……早く向かったら?」


「ぐっは!!」



言われて思い出した。


そーだった!!


もうすぐ始まっちゃう!!



「一松にーさんっ!!ありが盗塁王ー!!」


「グフッ!?」



ぼくは、思いっきり一松兄さんをハグして頰ずりした。


途中めきゃって音がして一松兄さんが動かなくなったけれど、精一杯ありがとうを言いながらギューってした。


一松兄さんは眠っちゃったから、そのままベンチに寝かせてあげて、ぼくはコンサート会場までダッシュで向かった。



/ 1118ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp