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おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第42章 番外編 F6 おそ松とお嬢様


チビ太さんに手を振りながら、わたし達はまたペガサスに跨り空を駆け抜けた。


「はぁ…憧れていた庶民の味!大変美味でした!」

「喜んでくれてよかった。次は何処に行きたい?」


わたしは、彼と一緒なら何処だって構わない。

それなら…。


「おそ松は、何処へ行きたいですか?」

「えっ?僕が行きたい所?」

「わたしは、おそ松となら何処にいてもきっと楽しいから。だから、おそ松が希望する場所へ…」


そう言うと、後ろから抱きしめられた。


「お、おそまつ…?」

「そんなの決まってる。キミの隣だよ」

「っ!!」


泉のように溢れ出る苦しくも甘い感情。

人を好きになるって、こんなに素敵な事なんだ。

おそ松は、出会ってたったの数時間なのに、わたしに「初めて」を沢山プレゼントをしてくれた。

この想い、一時のものになどしたくない。


「おそ松…わたし…」


抱きしめられた腕をキュッと掴む。


「お父様の言いつけで、好きでもない人と結婚しなければならないのです」


わたしだってずっと、貴方の隣にいたい。


「だから、お願いです!このまま…このままわたしを…!」

「主…」


名前を呼ばれ見つめると、おそ松は頬を赤らめていた。


「このままキミをさらって、僕だけのものに…」


顔が近づき、その美しい瞳の中に映るわたしと目が合った瞬間——


(あ…)


おそ松は、わたしの唇をそっと奪った。








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