第42章 番外編 F6 おそ松とお嬢様
せっかくおでん屋台に着いたのに、
「てやんでぇバーローチキショー!!冷やかしならお断りでぃっ!!」
お店の方は、わたし達を何故か気に入らない様子。
「そんな事言わないで。この子は一度でいいから、おでんを食べてみたいんだってさ」
「ケッ、けっこうなご身分だなぁ!大体てめーら、おでんを食いに来る格好じゃねーだろバーロー!!」
「食べさせてくれるなら、おそ松のツケ、カード払い一括で払ってあげるよ?」
おそ松は財布から光を放つカードを取り出し、店主に見せつけた。
光りすぎて目が眩み思わず瞼を閉じる。
「まぶしっ!?って、おめぇ、どうしておそ松の事を知っているんでぃ?」
「ハハッ、僕がおそ松だからさ」
「いい加減にしろコンチキショー!寝言は寝て言えっ!!」
店主がおたまを振りかざした時、おそ松が店主に何かを耳打ちした。
すると、店主の手の動きが止まる。
「それは…!?小学生の頃のオイラとアイツしか知らないはず…!」
「チビ太…信じてくれた?」
「悪い夢でも見ているみたいだぜ……座れよ」
チビ太さんは、渋々わたし達に取り皿を並べ出した。