第41章 番外編 F6 十四松先生と二重奏を コーダ
「キミって…なんて言うか、本当に可愛いね」
唇が離れると、十四松先生は柔らかく微笑んだ。
「先生…?急に、どうしたんですか?」
「気づいてる?キスをしているだけなのに、中がヒクついてぼくを誘ってるよ?」
「そ、そんな…!」
無自覚だったのが恥ずかしくて顔が熱くなる。
「じゃあ、呼んでいるからそろそろ応えてあげないと。でも、無理はしちゃダメだからね?」
「ま、まって…」
「待てない」
先生が腰を引くと、粘着質な水音がグチュッと鳴った。
「あぁ……っ…んっ!」
「コラ、またそうやって締めないの」
「そんなの…わかんないよぉ……」
「無意識なの?」
頷くと、十四松先生はわたしの両頬を手で包み込んだ。
「これは…とんでもない宝物を見つけちゃったな。もう、一生手放せないや」
「それって一体どういう意味っ…んん…っ!」
口づけられ、腰がゆっくりと抽送を開始した。
「ぼくとキミはおそらく最高の相性って事」
そう言って頭を撫でてくれた。
「せまい…ね…苦しい?」
首を振ると、腰のスピードが少しだけ速くなった。
「痛くなったら言うんだよ?」
先生が腰を引くと、引っかかる感覚が痛みを伴いながらも、わたしを知らない世界へと誘ってゆく。
切ないような、気持ちいいような、不思議な感覚。
まだ苦しいけれど、初めて挿入された時の痛みは薄らぎ、繋がれた悦びで胸がいっぱいになる。
たまらなくなって抱きつくと、十四松先生は吐息をこぼしながら腰を揺らし、ズブリと奥まで突き刺した。
今までは抑えてくれていたのだとこの時気づく。