第38章 ※番外編 F6 十四松先生と二重奏を 第一楽章
(また始まった…)
「カラ松様ーー!!抱いてーー!!」
「トド松くん日焼け止め塗ってーー!!」
「十四松先生ーー!!10001人目にしてくださーーい!!」
「エフシックスーー!!愛してるーー!!」
「F6」とは、松野先生と五つ子の六人を表す名称である。
彼らは赤塚不二夫財閥に属しており、不二夫のFを取って「F6」と呼ばれている。
容姿端麗、才能豊かで更に莫大な資産を持つF6は、今や国内外問わず世界中の注目の的だ。
まぁそんな訳で、わたしの吹奏楽部にはスーパーレジェンドが六人いる。
「あんたじゃまー!!」
「キャッ!」
群がる女生徒の肩がぶつかり、わたしは身体を弾かれると、
「わぁっ!?」
階段の途中で足を踏み外してしまった。
身体が宙に放り出される。
その刹那、
「あぶないっ!!」
松野先生の声が響いた。