第37章 番外編 F6 カラ松と捨て犬
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「わぁ…すごく綺麗です!!」
オレが連れてきたのは、なんて事ないただの田舎にある高原だ。
ベタだけど、星空を見せたくなった。
それだけだ。
「フン、海だけじゃなくて、たまにはこういうのもいいだろ?」
「はいっ!大満足です!!」
ゴロリと無防備に寝転んだ主の頭をポンポンと撫でる。
「ほら、会話の特訓するぞ。飯食いに行く約束したなら、会話を持続するスキルが必要だぜ?」
意地悪くニヤリと笑うと、主はハッとして起き上がる。
「そうですよね!ご飯がゴールではなく、ご飯が友情のスタートラインでした!」
「じゃあ、今ここにいる感想を言ってみろ」
「えっ?」
「早くしろノロマ!」
オレに急かされ、主は困ったように星空を見上げた。