第5章 四男と雨だれ
主人公視点
喜ぶかな?なんて、照れ臭かったけど初めて買ったベビードール。
どうやら一松くんは気に入ってくれたみたいだ。
肩紐を下げられ、露わになったわたしの胸はあちこちにキスマークを付けられる。
痛くて気持ちよくて、一松くんの独占欲がチラリと見えるその愛撫は、わたしの身体を喜びで包む。
全部、一松くんの物になりたい。
身体も心も、犯されたい。
乳首を噛まれ、甘い痺れが胸を襲う。
「あぁっ…あっ…んっ…」
「………おれのだから…主の顔も、声も、身体も…ぜんぶ…」
「!?」
心の中を読まれているんじゃないかと思わずドキリとして、顔を上げ一松くんを見つめる。
「…なに?イヤなの?」
不安げな瞳がわたしを見つめ返す。
そんな臆病な所も堪らなく愛しい。
「嫌じゃない。全部、一松くんにあげるよ」
わたしがそう言うと、顔を紅潮させて目を逸らす。
「…よくそんな恥ずかしいセリフ言えるね」
そう言いながら、一松くんも照れている。