第37章 番外編 F6 カラ松と捨て犬
剣呑な目つきでオレを見つめてくる。
「『オレと同じ』って言いましたけど、カラ松さんは、わたしの何を知っているんですか?」
主はオレが「ブス」と呼んだことよりも、「オレと同じ」と言ったことを気にしているようだった。
「なんだとテメー!?」
「ご、ごめんなさい」
少しドスを効かせただけなのに、シュンとしてしまった。
主は下を向いて砂をいじり出す。
(帰るか。コイツメンドクセーし、1人でいたいっつーなら、邪魔したら悪いからな)
そうは思ったものの…
「ストレス発散って、何が辛いんだよ?」
まただ。またオレから声をかけちまった。
「…楽しいですか?」
「はぁっ!?主語がねーとわかんねーだろ!」
「つまりは、そういう事です…」
今度は1人で勝手にいじけだした。
何が「そういう事」なのか、さっぱり分からない。