第35章 番外編 F6 チョロ松と専属メイドの秘め事(長編)
「こんなところにいたんですね」
「チョロ松様!そんなに本を持ってどうされたんですか?」
「急に研究意欲に駆られたので、書庫に行って書物をかき集めてきました。さぁ、自室へ戻りますよ。あ、先に言っておきますが、力仕事は男の役目。この本は持たせません」
「ボク達手伝うよ?」
「トド、大丈夫ですよ。気持ちだけ受け取っておきます」
本を持とうとしたトド松様を、チョロ松様はやんわりと断った。
「えー?まぁ、チョロ松兄さんがいいならいいけど。じゃあ、主ちゃんとチョロ松兄さん、バイバイねっ!」
「はい!失礼致します」
手を振る二人に再度お辞儀をしてから、先を歩くチョロ松様について行った。
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「ねぇ、トド。今、チョロ主ちゃんのこと——」
「うん。呼び捨てにしていたね」
二人は何となく、おそ松が指摘したという、チョロ松の変化に気づいたのだった。