第35章 番外編 F6 チョロ松と専属メイドの秘め事(長編)
トド松様はうーんとうなると、唇に人差し指をあて目線を上に向けながら悩んでいる。
「そういえば、チョロ松兄さん、主ちゃんが側にいないとソワソワしているかな〜?学校とかでの話だけど。最近は特にそんな感じ」
「ソワソワ…最近…?あ、あの、お二人から見て、チョロ松様が変化したなぁと思う事って他にもありますか?」
「そうだねぇ。自室にこもる事が増えたかなぁ?ハハッ、主ちゃんって面白いね?」
十四松様がニッコリと微笑んだ。
「わたしが面白い?」
「うん、だってさ、僕らよりキミの方がチョロと一緒にいる時間が長いんだから、キミの方がチョロの事分かっているはずでしょ?」
「それが、おそ松様にご指摘を受けるまで、チョロ松様が変わったかどうか気づけなくて。おそ松様には、もっと俯瞰して物事を考えろと言われてしまい…」
「フフッ、不感症なら一晩僕のとこ来る?」
涼しい顔をして、とんでもない事を言う十四松様。
「こーらっ。字が違うでしょ!兄さんたらまたそうやって!」
トド松様が可愛くほっぺを膨らませた。
「でも、確かに十四松兄さんの言う通りだよ。ボクらも何か気がついたら教えるけどさ、まずは一番そばにいる主ちゃんが、もっと色々観察してみたら?」
「応援してるよ、子猫ちゃん!」
「そうですよね。わたしなりにチョロ松様の変化について考えてみます。お二人とお話したら少し前向きになれました!ありがとうございました!」
「うん!また話そうね!」
アドバイスをくれたお二人に感謝しお辞儀をしていると、
「主。やっと見つけました」
チョロ松様が後ろから沢山の本を手に持ちこちらへ向かってきた。