第35章 番外編 F6 チョロ松と専属メイドの秘め事(長編)
頭の中であれこれ考えていたら、いつの間にかおそ松様のお部屋に着いていた。
—コンコン—
「だーれー?」
「主でございます」
すぐさまガチャリとドアが開いた。
「やぁ。ホントに一人で来てくれたんだね!さ、入って入って」
「失礼致します」
おそ松様はシャワーを浴びたばかりなのか、真紅のバスローブでわたしを出迎えた。
(バスローブ姿のおそ松様と二人きりだなんて…)
今まで体験した事のない状況に緊張が走る。
「ハハッ、そんなに固くならないで?リラックスしてよ」
「は、はい」
ソファーに座るよう指示されストンと腰を下ろすと、すぐ隣におそ松様が座った。
(近い近い!!ど、どうしよう!?)
わざとわたしをドキドキさせて楽しんでいるのではないだろうか?
「はい、これがPV撮影の日程表」
「ありがとう…ございます」
A4サイズの日程表をクリアファイルに入れて渡してくれた。
「では、わたしはこれで」
立ち上がろうとすると、腕を掴まれる。
「待って、少しだけ話していかない?」
気づけば、わたしはおそ松様に身体を預けていた。