第35章 番外編 F6 チョロ松と専属メイドの秘め事(長編)
主人公視点
わたしは、赤塚不二夫財閥のお屋敷に仕えているメイド、主と申します。
このお屋敷には、庭師、執事、コック、メイド長と数えきれないほどのメイドが雇われています。
でも、わたしは他のメイドとはちょっと違うのです。
それは…
「主さん、コーヒーを飲みたいのですが」
「かしこまりました」
わたしは、赤塚不二夫財閥の御曹司である六つ子の三男、ハーバード大学准教授、チョロ松様の専属メイドなのです。
チョロ松様は、学生生活とアイドル活動に加え、准教授のお仕事でご多忙なため、ご兄弟の中で唯一専属メイドを雇われております。
わたしの主な仕事は、身の回りの簡単なお世話と、自室のお掃除、大学のご講義でのお手伝いです。
大学について行く際には、スーツを着て秘書のように振舞っております。
と、いけない。早くコーヒーを淹れて差し上げないと…。
——なんて、堅苦しいのはやめて、心の声だけはいつも通りにするとしよう。