第34章 番外編 F6 一松と囚われの姫君
主が囚われている牢の中には、ヌッチョヌチョした液体が所々に付着していた。
「貴様ら……主に何をしたぁぁああー!!」
俺が吠えると、イヤミと手下達は頬を染める。
「そんなの…なぁ?」
「言わなくても、ねぇ?」
「なんだとぉ!?貴様らナニを思い出して頬を赤らめているんだ!?一体主のナニをナニしたんだ!!答えろーーっ!!」
「一松…わたし、ごめんなさい…」
主が肩を震わせ涙を目尻に溜める。
「あれほど一松に注意されていたのに、帝国に捕まってしまって…」
「謝るな!お前を護ってやれなかった俺の責任だ!」
「もうわたし、汚れちゃった…」
涙の雫が冷たい牢にポタリと落ちる。
「主、今助ける!こんな鎖なんて…——はあぁっ!!」
—ガシャンッ!—
主を見て騎士(ナイト)の血が騒いだ俺は、いともたやすく鎖を引きちぎった。
「シェーーーー!?今までの流れはどうなるザンス!!ま、まぁいいザンス、いずれ解く予定だったザンス!ちなみに、みんなで楽しんだけど中出しはしてないザンスよ!ちゃんと避妊したザンス!」
「なんだと!?貴様ら何でそんなに中途半端なんだ!!??」
本当に意味が分からない。つまり、主の中に出しまくったのは、未だに俺だけというわけだ。
「ミー達だってお預け食らって地獄のような日々だったザンス!!しかぁし!これも全ては帝王のためザンス!手下共!主を牢から出してチョーよ!!」
ガラス張りの部屋に手下数人が入り、主を牢から出すと、拘束具も外してイヤミの元へ帰って行った。
あいつら、帰り際に主の胸を一人ずつ揉んでいった。後で八つ裂きにしてやる。