第34章 番外編 F6 一松と囚われの姫君
「貴様らの目的が俺ならば、もう主は用済みだろ!あいつを解き放て!!」
「フン、そういう訳にはいかないザンス。ちゃあんとあの小娘にも仕事をしてもらうよう、帝王から命令を受けているザンス!」
「なにっ!?貴様ら、一体何を…うぁぁぁあっ!!」
俺の言葉を遮るように、またしても身体中に電流を流される。
「あーエロ…ゴホンッ!ピーチクパーチクうるさいザンス!!チミに頼まれなくたって、今教えてやるザンス!!我ら帝国の、素晴らしい陰謀を!!シェーーーーッ!!」
パンパンッ
イヤミが手を叩くと、目の前の床が開いた。
俺の目に飛び込んできた光景は…
「主!!」
「一松…っ!」
牢の中、全裸で両手足を縛られうずくまる、衰弱した主の姿だった。