第33章 アンケート投票第1位 心霊スポットツアー おそ松
「どうしたの?運転疲れちゃった?」
「…言わなくてもわかんだろ?」
嫉妬でイラついているせいか、いつもよりキツく接してしまう。
俺は、主ちゃんが言葉を発する前に抱き寄せキスをした。
「んっ!?」
後ろの弟達を気にしているのか、俺の腕の中でジタバタと激しく抵抗してくる。
俺の肩を両手で押しているけど、お前の力じゃそれはムリだな。
暴れる主ちゃんを無視して、抱きしめたままキスを続けた。
舌で上下の歯茎をねっとりと舐め回すと、苦しいのか顔を離そうとしてくる。
「逃げんなよ」
「んんっ…!」
舌を甘噛みして引き寄せると、主ちゃんが吐息を漏らした。
(こうなったら、お前が抵抗出来なくなるくらい、気持ちよくしてやる)
ラジオも何もかけてない車内に、俺たちの唾液が混ざり合う音が響く。
運転席と助手席はベンチシートで繋がっていたので、シートベルトを外し、難なく主ちゃんを押し倒した。
二人の混ざった唾液を、俺がワザと音を立てて飲み込むと、主ちゃんの胸の鼓動が早くなるのが分かった。
でもきっと、俺の鼓動が早くなっているのもバレてんだろうな。
それくらい、俺たちは身体を密着させながら、キスに夢中になっていった。