第33章 アンケート投票第1位 心霊スポットツアー おそ松
おそ松視点
チョロシコがぶっ倒れて、トンネル探索はすぐにお開きになった。
俺は赤塚区に向かい車を走らせている。
いろいろあった心霊スポットツアーも、もう終わりが近づいていた。
結局無事なのは、俺と主ちゃんと一松の3人だけ。
「おそ松くん…チョロ松くんのこと、ゴメンね」
「あ?シコ松のこと?気にすんな。俺のおっぱい無断で揉むとか、まじクズシコ野郎だから」
無意識のうちにイライラして、アクセルを踏む足に力が入る。
「ちょ、ちょっと!運転荒いよ!!安全運転!」
「はいはーい」
俺はチラッとバックミラー越しに弟達を見た。
十四松はイビキをかいてるし、チョロ松とトド松も起きる気配がない。カラ松と一松も…
(眠ったな…)
もう、今夜は我慢なんて出来ない。
胸の中に沸き起こる、嫉妬がどうにもおさまらなかった。
なんでだろうな?
俺なんて、飽きるほど揉んでるのに。
どうして数秒、主ちゃんが他のヤツに触られたってだけで、こんなにもイライラすんだろう。
「ねえ…」
「な、なんだよ?」
急に思考から呼び戻された。
「今日はありがとうね。怖かったけど、みんなと過ごせて楽しかった。…結末はこんな風になっちゃったけど」
「ハハハッ、俺たちって、大体いつもこんなノリだから気にすんな。これ、俺らの中ではよくある事だから」
「怪我したり、泡吹いて気絶がよくあるの!?」
主ちゃんが信じられないと言いたげな表情で見つめてきた。
「まあな。今度は実家に泊まりにでも来いよ?公開生セックスするからさ」
「…遠慮しておきます」
「冗談だって」
俺は、人気のない道路脇に車を止めた。