第31章 ※アンケート投票第1位 俺の精いっぱい 長男
トド松視点
この大感山にあるセレクトショップは、ボクイチオシの最近できた雑貨屋なんだ。
アンティーク小物、インテリア雑貨、キッチン用品、アクセサリー、スキンケアコスメグッズなんかが置いてあるんだけど…。
ここの、オーガニックにこだわった海外ブランドのハンドクリームはボク一番のお気に入り。
一本三千円するクソ高い代物。
でもさ、女の子って自分磨きにいっぱいお金と時間を使うでしょっ?
だから、ちょっと高めだけど、こういうのあげたら喜ぶと思うんだけどな。
(ってな感じで、ボクがせっかく気を利かせて連れて来てやったっつーのに…)
「わー、あの子髪型ものすんごいことになってるけどかわいくね〜?」
「お願い真面目にやって?誰のために、遠出してここまで来たと思ってんの?」
おそ松兄さんは店に入るなり、品物ではなく女の子を物色し始めた。
(ったく、主ちゃんはこんなクズの成れの果てのどこが良いんだろ!)
「だって、売ってるもん見ても英語ばっかりで全然読めねーし」
「とりあえず、あっちのスキンケアグッズ見るよ!」
ボクはフードを引っ張って、無理やりスキンケアコーナーに連れて行った。