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おそ松さん〜ニート達の裏模様〜

第29章 アンケート投票第2位 注文の多い猫松 前編


一松視点



猫カフェで働くなら、猫のキモチを分かってやらないといけない。

猫に変身出来るおれは、言うなればヒトと猫の仲介人。

ヒトと猫をつなぐ架け橋。

っつーわけで、おれにしか出来ない働き方があるはずと、考えたのがコレだ。


「ちょ、ちょっと!一松くん何してるの!?」


耳、ヒゲ、しっぽだけ猫化すれば、誰も本物だとは思わない。

おれは、猫になりきり、客であり主人である主の膝に頭をすり寄せた。


「今、仕事中だから名前呼ぶの禁止」

「あ、ごめんっ。でも、ホントに何してるの!?」


あのさ主、おれだって仕事とプライベートのオンオフくらいできるんだけど。


「だから仕事だって。おれは、猫でもあり店員でもあるハイブリッドタイプなの」

「お店の人に怒られるよ?とりあえず、くっついているのはマズいって」


主が無理やりおれを膝からずり下ろす。

頬擦りすれば、今度は立ち上がってしまった。


「わたしもう帰るね」

「えっ?」

(もう帰っちゃうのか…)

「そうだ、夕飯作って待っているからウチに寄ってね?じゃあね!」

「!!」


主は誰にも見えないようにおれに小さく手を振ると、会計を済ませて店を出た。


(主の手料理!?)


俄然やる気が出たおれは、窓際の猫と一緒に日向ぼっこをした。


(主の手料理…その後は、主とお風呂。そんでもって…)

「ちょっとちょっと!松野クン!」

「はい?」

「『はい?』じゃないよー!何猫と丸まって寝てんの!?」

「え?」












その後おれは、店長にしこたま怒られた。


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