第25章 傷ついたキミの瞳に、青く小さな恋の果実を… カラ松
カラ松視点
ふとベランダを見れば、いつの間にかカーテンからサンシャインの光が漏れていた。
(もう朝か…)
オレはベッドに横になりながら、ひとり猛省している。
昨晩は欲望のままに主を求めて、疲れた彼女の身体をまるで労っていなかった。
彼女が気を失った後、行為はすぐに中断し、服を着せて眠らせた。
けれどオレは心配で堪らず、あれから一睡も出来なかった。
眠る主の枕元、飼い猫が心配そうに彼女に寄り添っている。
(悪かった。キミの大切な人を…オレは…)
子猫ちゃんの頭をそっと撫でると…
「フーーッ!!」
思いっきし威嚇され、そして噛まれた。
手を離そうとしても牙がくい込みさらに痛い。
「い、いててて!!」
思わず声を出してしまうと、ずっと眠っていた主が、うっすらと目を開けた。
「ん……カラ松…くん?」