第24章 ※青りんごサワー チョロ松
「ズバリ!チミの世界は狭すぎるザンス!!この世は男と女しかいないザンス!!千差万別!十人十色!取捨選択っ!!もっといろんな男を知るザンスーー!!シェーーッ!!!!」
いい歳した大人であるはずの彼は、奇声を発しながら左手を胸元、右手は頭の上、右足を曲げたヘンテコなポーズで飛び上がった。
「つまり…」
決まった!とでも言いたそうな顔でわたしを見てくる。
「ミーとお付き合いし「いつつ…あー酔いが醒めたわー」
「あ、おそ松くん、怪我は平気?」
絶妙なタイミングで起きてくれた彼に、未使用のおしぼりを手渡すと、ワリィと言いながらこめかみにあてている。
「ま、こーゆーの日常茶飯事だから心配しないで。ん?なんでイヤミここにいんの?邪魔なんだけど」
「……」
イヤミさんは、無言で自分の席に戻って行った。
背中が泣いていたけれど、気づかなかった事にする。
「ったくコイツは酒癖わりーからなぁ。主ちゃん、俺がコイツおぶってくから、一緒に帰らない?」
「そうだね…起きなそうだし。帰ろうかな」
「ゴメンな。ありがとう」
おそ松くんはニコッと笑いながら、チョロ松くんのお財布をチノパンのポケットから抜き取ってお会計に行った。
流石にそれは可哀想なので、私もすかさずレジへと向かったのだった。
・・・