第24章 ※青りんごサワー チョロ松
主人公視点
(こうして、のんびり2人でお酒飲むの、すごく楽しいなぁ)
ここ最近は肉体関係中心だった。というか、デートの最後はいつも決まってセックス三昧。
なので、生理だったのもあるけれど、食事だけのデートは今のわたし達には逆に新鮮である。
わたしは、出会ったばかりの頃の初々しい気持ちを思い出して胸がときめいていた。
「ほら、チョロ松くんとお揃いだよ」
爽やかなグリーンの入ったジョッキをチョロ松くんのほっぺにくっつける。
「わっ!?つめたいよ!ははっ!」
「だって、チョロ松くんと同じ色にしたくて青りんごサワー頼んだんだもん」
「そうだったの?嬉しいな」
照れくさそうに笑うチョロ松くん。わたしが一番好きな彼の表情。
「ほ、ほら。飲んでばかりいないで冷めないうちに食べて?あーん」
「じゃあわたしもあーん」
二人で唐揚げを食べさせあいっこ。
「ねーぇ、おいしい?」
「もぐもぐ…おいしいよっ!」
「わたしと唐揚げ、どっちの方がおいしー?」
「えーーっ?そんなの、もちろん主一択ぅーー!!」
「うれしーっ!」
…酔いどれバカップルが出来上がる。
だって、楽しいんだもん。
わたし達が周囲を顧みず二人の世界に浸っていると…
ガラガラガラ
「ウッヒョヒョ〜!今日は競馬でボロ儲けザンスー!」
「いやぁ、イヤミくんっ!キミの読みは見事だったよー!俺のふところもぽっかぽか〜!」
店内に奇妙な笑い声と聞き覚えのある声が響いた。