第22章 寝起きにレモンフレーバー 十四松
十四松くんは、まるでわたしの中を味わうようにゆったりと腰を動かしている。
ぐっちゅぐっちゅと生々しい音がして、起きるんじゃないかという不安と気持ちよさがせめぎ合う中、必死に声を押し殺す。
昨夜のちび十四松くんでは味わえない、圧迫感に胸がいっぱいになる。
「十四松くん…」
「なーにー?」
「わたし、やっぱり…ちび十四松くんより、いつもの方が…好き…」
「ぼくはどっちも!」
背徳的な行為の最中でも、彼はいつだって天使だ。
笑顔がキラキラしている。
だけど、気持ちいいけど、みんなが起きる前に……
「ねぇ…」
「なーにー?」
「焦らさないで…もっと…早く動いていいよ…」
「でも…ぼく、きもちよくてすぐ出ちゃいそう。速くしたら、主ちゃんのことイカせてあげられないよ?」
そう言いながら、中で十四松くんのがビクンと跳ねる。
健気にイクのを我慢してくれていたのが伝わってきて愛しさが込み上げる。
「いいよ…ね、みんな起きちゃうから……またこの次、ゆっくり会える時にいっぱいしよ?」
「…うん、わかった」
腰の動きを速めた彼を、わたしはキツく抱きしめる。
「主ちゃん…大好き…!」
「わたしも…大好き…!」
十四松くんは切なげに吐息をこぼし、わたしの中に欲望を吐き出した。
・・・