第14章 カラ松の夜
「お前のことを、とても大切にしたいのに…時々、気が狂うほど壊してしまいたい衝動に駆られるんだ……」
胸をはだけさせ乱暴に揉みしだき、耳たぶに牙を立てる。
「あぁっ…!」
主の顔が苦しそうに歪んだ。
「その声、身体、匂いが…オレを狂わせる…!」
爪を立てるように胸の先端を引っ掻くと、主は苦しそうにしながらも恍惚の表情を浮かべ、すがるように窓ガラスに手をつく。
オレは跪き、露わになっている腰の下…愛らしい尻に舌を這わせた。
「ぁぁぁああ…」
ため息にも似た妖艶な喘ぎ声が、オレの心に火をつける。
Tバックのわずかな生地を指でなぞると、既に湿って愛液が溢れ出していた。
「……カラ松くん…」
主が不安げに目を潤ませ振り向く。
「どうした?」
「…カラ松くんになら……わたし…何されてもいい…」
「!!」
困った。実に困った。
そんなことを言われたら、暴走してしまうぞ。
欲望のままお前を求めてしまうじゃないか。
「キス…して…」
「…ベッドに行こう…」
頷く主にキスを落とし、両手で抱き抱えながらベッドへと向かった。
(まるで、狼男だな…)
満月の夜は、狼の遠吠えが闇夜に響き渡る。