第14章 カラ松の夜
主人公視点
薄暗いベッドルームにスプリングの軋む音…。
わたしのまぶたにそっとキスを落とすと、愛しい獣は唇を奪い、噛んで、舐めて、吸い付いた。
そのまま舌を唇にねじ込まれると、ナメクジの交尾みたいにイヤラシく舌を絡ませながら唾液を交換する。
このまま食べられちゃうのかな…なんて錯覚を覚えるほどの、キスの嵐。
カラ松くんの愛情は深く激しい。
彼に一度抱かれたら、きっと、夢中にならない女なんていないかもしれない。
身体だけでなく、心の奥深くまで貪られるような愛撫は、現実と夢の境界線を溶かしていく…。
カラ松くんは、はっきり言ってナルシストだ。
彼はいつも一人、完成された自身の世界に浸りきっている。
だけど、セックスの時その世界の扉は開かれ、わたしは招き入れられるのだ。
誘われたわたしは…もう……。
溺れてしまいそうだ。