第12章 ※チョロ松の台本 ライジング編
「チョロ松くん…これ、どういうこと?」
パラパラとページをめくるたびに、怒りと悲しみと恥ずかしさで顔が熱くなっていく。
「いやっ、あの…それは…!」
「みんなと話せるの楽しみにして来たのに!!呼んでくれて嬉しかったのに!!」
涙が勝手に溢れ出す。
「お芝居ごっこして、バカにしてたんだ!!」
階段を降りようとしたわたしの前に、チョロ松くんが立ちはだかった。
「ホントに、違うんだよっ!!喜んでもらおうと思って!」
「どいてよっ!!……きもちわるい…」
「えっ…?」
わたしの言葉に彼がひるんだ隙に階段を駆け降りる。
涙で視界がぼやけながら、早足で松野家から逃げるように飛び出した。
・・・