第12章 ※チョロ松の台本 ライジング編
チョロ松くんが勢いよく襖を開ける。
「みんなっ…僕のアイドル兼彼女の主ちゃんだよ!」
「こ、こんにちは!チョロ松くんとお付き合いさせてもらっている、you主です!…って、え!?」
異様な光景に目が丸くなった。
(な、なんでみんなフリーペーパー持っているの!?)
しかも、全員同じ冊子である。
わたしが驚き立ちつくしていると、
『か…かーーわいーーいなーーーっ!!!』
「はい?」
同じ顔、同じフリーペーパーを持った五人に、同じタイミングでほ、褒められた…。
「えっと…その…」
「えーっ?そんなかわいかったっけ!?チョロ松なんて即ポイして俺と楽しいことしよーよー!!」
「おーーい長男ゴルァァァア!!ちゃんとやれ!!」
「ちゃんとやれ?」
チョロ松くん、突然何を言ってるんだろう?
「な、なな何でもないよ!こっちの話!!ほら、早く!」
「はいはい。おーこわっ。えっとぉ…」
(確か、この人が…おそ松くん…だったかな)
赤いパーカーが印象的だったので、なんとなく覚えている。
おそ松くんはフリーペーパーを読みながら話しかけてきた。