第12章 ※チョロ松の台本 ライジング編
「もう何?時間ないんだから。お前らが主ちゃんをドン引きさせるような発言をしないように僕が台詞を考えただけだから。読み上げるだけでいいから。ね、簡単でしょ?」
「さらりとコワいこと言ってるー!?こんなん紹介でも何でもなくてただの茶番じゃん!作り物の会話なんかでもてなされて、彼女に悪いと思わないの!?バカなの!?」
「お前らのセクハラ発言浴びせられるのに比べたらマシだろ?」
「チョロ松…」
トド松と言い争っていると、カラ松が立ち上がり口を挟んできた。
「人はみな、己の人生という舞台の監督、脚本家であり主役を演じているんだ…。だからオレはこんなだい」
「わかった。じゃあカラ松兄さんは一切話しかけずいつも静かに笑ってる役で」
「ノーーーォ…!!」
崩れ落ちるカラ松を、トド松が呆れたように半目で見ている。
「まぁ、いつも通りイタかったけれど、珍しくマトモな発言だったよ。てかこんなの無くたって、ボクなら主ちゃんとフツーに会話出来るし!同じ顔なんだし、ライジング思考スキーなんてやめてボクと付き合えばいいのにっ!」
「チャラチャラと口説き始めた時点でお前のこと叩っ斬るから」
「まーまーみんな。チョロ松くんがそんなに自信たっぷりなら、とりあえずリハーサル付き合ってやろうぜ」
おそ松兄さんが僕にむかい薄気味悪い笑みを浮かべてきた。