第77章 ※ひたすら遊んで暮らしてぇ! 長男END
「お前、さっきから泣きすぎ。ひでー鼻水」
「だって、泣きたくなくても…っ」
「あーもー!だから泣くなって!俺の前では泣くの禁止!」
頭を掻き抱かれる。
あれ?
いつの間にか立場が逆転している?
「主ちゃん」
耳元で囁く優しい声。
「…その、ごめんな」
「グスッ…何が?」
「いっぱい泣かせて」
「…勝手に泣いてるだけだから気にしないで」
「バーカ。自分の為に泣いてくれてんだから、フツー気にするって」
赤いパーカーがわたしの涙をそっと拭う。
「あと…何も話さなくてごめん。辛い時はちゃんとお前に甘える」
「適宜厳しくするけどね」
「マジか。こわーい奥さんだな」
「ふふっ」
腕の中、コテンと頭を肩に預けると、おそ松くんは強い力で抱きしめてくれた。
「じゃあ早速甘えちゃう。寂しくて死んじゃいそうだから、今夜は一緒にいてくれるか?」
「いいよ、お姉ちゃんが寝かしつけてあげる」
「どっちかっつーと、お前は妹寄りじゃない?」
「違うよ。どっちもいけます」
いつの間にか二人に笑顔が戻っている。